ごあいさつ


『勉強は楽しい』

いつから勉強は辛いものに変わってしまうのでしょうか。知らなかったことを知る悦びというのは、誰しもが本来持つ本能だと思います。分からなかったことが理解できた瞬間、子どもたちの目の色はがらっと変わります。本当にきらきらと輝くのです。教師をしてきて一番嬉しいときです。ところが残念なことに、学年を追うごとに、この輝きは失せてしまいがちです。勉強が難しくなっていくからでしょうか、こなさなければならない課題が増えていくからでしょうか。いつしか勉強はつまらないもの、嫌いなものへと変化してしまうようです。分かることとできることは、実は違います。分かったつもりでも、問題が解けないと、いずれつまらなくなってしまいます。そこには、やる、という行為が欠けている場合がほとんどです。サッカーにしろ、野球にしろ、練習することなく勝つことができないのと同じです。

 『やればできる子』

うちの子は『やればできる子』なのにねぇとよく言われるんです。誰しもが一度は耳にするであろうこのフレーズ。当然のことでしょう。何事もやらなければできないのは当たり前のことですから。やらずにできることはまずありません。問題はどうすれば自分から進んでやるのか。それは、本人の気持ち次第です。そこを伸ばすのです。学伸では、まず集団授業で理解させます。これはまだ分かるではありません。そして、忘れないうちに、その場で個別に演習させます。これでできるようになってもらいます。できるようになっていれば、あとは場所を変えても自分で解けます。まだ、記憶の新しいうちに、塾の自習室や家庭で、とことん実践してもらいます。完全に定着して、やっと次に進めるのです。そうしていくと、時間を置いて、自然とできるが分かるに変わっていきます。分かるとだんだんと勉強は楽しくなります。

 『学ぶ力=生きる力』

教えられた通りに解くことと、自分で理解して解くことは違います。言われた通りにできることと、自分で考えて行動することは違います。年を重ねるほど、自分で選択しなければならない場面は増えてきます。それらを乗り越えていくのが生きる力です。学ぶ、とは教わり、習うことです。それを繰り返すうちに考える力が養われ、生きる力につながります。社会という大海原に単身で挑まなければならない未来ある若者たちに、ほんの少しでも道しるべを示したい。そんな一助となれることを切に願って。  

塾長 児玉 渉