成績は上げられる(内申の取り方②)

2015/04/21 投稿

『成績の真ん中はいくつですか?』

 

という問い自体が、恣意的なんですが

それを取れる生徒以外は間違いなく

『3です。』

と答えてくれます。

 

もちろんある意味正解であり、間違っていないのですが

ここでの回答は

『違います!!!』

だいたい、この回答に対して、間違いなくみんな『え??』となります。

内申は1~5までの5段階であり、その意味での真ん中は3になります。

 

だからこそ、ほとんどの生徒は3を基準に『そろそろヤバい』とか『まだ大丈夫』と判断します。

ここを崩すところから始めなければなりません。

 

学習成績分布表(習志野市立第一中学校)                               中学校評定合計平均値 94
  国語 社会 数学 理科 音楽 美術 保体 技家 英語
21.8% 35.8% 22.3% 29.1% 14.5% 14.0% 35.8% 14.5% 30.2%
30.7% 17.9% 28.5% 27.9% 49.2% 36.9% 35.8% 30.2% 22.9%
4以上 52.5% 53.5% 50.8% 57.0% 63.7% 50.9% 71.6% 44.7% 53.1%
30.7% 38.5% 37.4% 30.7% 30.2% 43.0% 25.7% 43.0% 28.5%
15.6% 6.1% 10.6% 11.2% 3.9%  3.4%  0.0%  10.6% 16.2% 
1.1% 1.7%  1.1%  1.1%  2.2%  2.8%  2.8%  1.7%   2.2%  

これは昨年の卒業生の中学3年生次の内申の分布表です(今年の卒業生の分ははこれから発表されます)。

メイン中ということで、こちらを例にとってみましたが

どうでしょうか?

 

おそらく

思ったより。。。

という反応になると思います。

 

そもそも昔の相対評価(各成績の人数が決められている)と異なり、いまは絶対評価ですから

決して5はとりにくい成績ではない

というのが見て取れるのではないでしょうか。

 

取りやすい社会や保体では、3人に1人以上の割合で5をもらっています。

いちばん取りにくい美術でも、7人に1人くらいの割合で5をもらっています。

相対評価の頃は、10%いくかいかないか、くらいだったのではないでしょうか。

この年、この学校では、こんなに5がもらえているのです。

 

そして注目すべきは4以上の割合

技術・家庭科以外は全て、50%を超えているのです。

3を取るより、4ないし5を取る方が簡単である

特に保健体育に至っては、実に70%を超える生徒が4,5をもらっており

むしろ3では低い部類になってしまうのです。

3が真ん中であるという感覚からぬけ出し、3であることの危機感を感じなければいけません。

 

ただ、ここでひとつ疑問が生じます。

それならば、成績を高くつける学校の生徒が有利ではないか

 

これを相殺するためのものが『学校評定合計平均値』であり

これは純粋に全生徒の3年間の内申の合計を平均したものです。

 

千葉県はこれを95

を基準と定め、これより高い(成績をあげている)場合はその分マイナス、逆はプラスするようになっています。

つまり、この中学校の平均は94(少しだけ厳しい)なので、差の1だけ、入試での内申にプラスされるようになっています。

 

言ってみれば、あげたい放題

とはいかず、結局、絶対評価でありながら、相対評価的な人数調整が入ることになります。

 

なので、この県の基準がいわば、3年間の成績の真ん中であり

例えば、3年間オール3を取り続けると、合計81ですので、圧倒的に足りない。

ということになってしまいます。

 

ここで、先の表から、言い方を変えると

学校で、平均程度にこなせる(平均点がとれる)生徒であれば、それは真ん中ということであり

真ん中ならば3か4がもらえる(むしろこの例であれば4のハズ)。

それを分けるのは何なのか

ということです。

 

授業態度

提出物

関心・意欲

積極性

いろいろ挙げられると思いますが、それをひとことでまとめるならば

成績を取ろうという意識です。

 

平均を超えるためには4をとらねばならない

3があれば、5が同じ数なければ平均は4にはならない

そういった、現状の数値が持つ意味、そこから上げようという気持ちが生まれて初めて

成績に対する意識が生じ、行動に変わるのです。

 

この行動が潜在的にできる生徒ももちろんいます。

が、多くの生徒はしようとすら思っていないし、中にはそれを避ける生徒すらいます(反社会的意識というのでしょうか、特に男子はこういう行動を恥ずかしがる傾向があります)。

だからこそ、成績を上げようと意識して行動すると、実際に上がるものなのです。

 

こういう話は、学校ではされません。

だから、本人に気づけ、といっても無理な話です。

これは、周りが(特に保護者が)してあげるしかありません。

たいていの子は、この話で気持ちが変わり、行動に変化が現れます。

 

内申は3年ではなく、1年からだと意識していますか?

3でまだ大丈夫だと安心していませんか?

2がひとつでもあったりしませんか?

 

ひとつでも該当があればすぐに行動に移すことをお勧めします。