H29千葉後期試験(数学)

2017/03/04 投稿

理科に引き続き数学を回顧しておきたい。

 

結論から言えば、前期に引き続き非常に解きやすい問題だったと言えよう。

【1】計算

計算ミスを誘発する問題もなく、前期以上に簡単。

(2)でマイナスの数がかかっていたり、(3)が引き算であれば、まだ正答率は下がるが

ここは絶対に落としてはならない。

 

【2】小問集合

(1)~(4)

全て基本レベルの問題だった。

(2)の円錐は三平方の定理を必要とする問題であったが、図でそのまま直角三角形が見て取れたので容易。

(5)の作図は90°でACを直径にすることは思い描けたと思うが、30°を円周角にし、中心角60°の作図をするのは難しい。

ただし、25年の前期でこの手法は出たので、(過去問で遡れる4年前ということもあり)しっかり解き直しをしていた受験生は解けたであろう。難易度以上に正答率は上がるか。

 

【3】関数

(1)と(2)は絶対に取らなけらばならない問題。

(3)2つの三角形が底辺円をを共通にしているので、面積比=高さの比となる。

つまり、点Pのy座標が決まるので、それをy=x²に代入して点pのx座標を求める。

後は直線APの式を求めて、x軸との交点を求めればよい。

上位校を目指すなら取らなければならない。

難しくはないが、分数が出てくるので、焦りで途中で挫折する生徒は出てくる。正答率は落ちる。

 

【4】平面図形-証明

証明はいつになく平易で、解けた生徒も多く出てくるハズ。

時間との兼ね合いから、捨てにする生徒もいるが

今回は手順も少なく出来たので、後期に向けては証明も必ず練習しておきたい。

(2)は今回の入試の中では最も難易度は高い。

それでも証明の相似な図形にもっていけばいいことは明白なので、迷わず解きに行けた生徒も多かったハズ。

分数が出てくるが、相似な図形(チョウネクタイ型×2)を見つけて順に比の処理をしていけばいいだけ。

上位校では落としたくない問題。

 

【5】図形の移動

平成23年に指導要領が移行されてから、出そうで出なかった回転移動の軌跡の面積が出た。

『学伸奏の杜』では直前にここは全て総ざらいしたが、過去問に絞っていると手が出なかった受験生もいるだろう。

(1)意外に90°の回転移動はイメージできない生徒はいるので、少し正答率は落ちる。x座標とy座標の関係が入れ替わる。

(2)CからABへの垂線とABが交わった点をPとすると、△OCPが直角三角形で、三平方の定理が使える。次の問題にも続くので、落としたくはないが、正答率は低めに出るだろう。

(3)先に移動する点(C)が描くおうぎ形の面積から後に移動するおうぎ形(A)の面積を引けばいいだけなのだが、解き慣れていない生徒には難しい。正三角形を斜線ごと入れ替えるとそのことに気づけるだろう。必然的に(2)より正答率は落ちる。

 

全体として

大問の1、2が全て解きやすい内容であること。

作図ができなかったとしても大問3の(1)と(2)が得点できれば60点に達すること。

証明の記号選択はもちろん、証明自体も書きやすかったこと。

上位陣であれば、かなりの高得点も可能なこと。

全てを加味すると数学でも平均60に達することも可能かもしれない。

60ちょい手前くらいを想定。