今年の入試問題は全体的に平易だったようです。
気になって解いてみたのですが
やはり前期の問題としては一昨年並みかそれ以上になる
ここ数年の中では高くなるのかもしれません。
英語は新傾向の動揺もあり会話のひねりもあり、低めに出そうですが
理科は前年と比べてかなり平均点が上がりそうです。
【記述-用語】還元、蒸散、中和、黄道
全て基本的な用語で、塾内でも全問正解が当然でした。
【記述-文章】震度の説明、葉の表と裏の蒸散量の違い
今年は記述が2つのみで、しかも問いに対して解答が直接答えられるもので
しかも代表的な問いなので、難易度は低め。
【計算】P波の速度、圧力、熱量
千葉の計算は換算が挟まれ、しかも小数計算がめんどうになることが多いのだが
今年はストレートに代表的な計算問題が出た。
小数計算のミスと生徒たちが嫌いな圧力計算(分数使えば簡単)で少し正答率が下がるか。
【作図】気体の発生量、力の分解
受験生が苦手にしがちな発生量の計算、これで気体の発生が止まる石灰石の量を比で求めなければならない問題になると、正解者は一気に激減するのだが、そういう意味では定石問題。当塾生も当然練習したので、できてはいたが、メモリを入れさせるだけで、難易度は上がる(発生量を小数第2位にしたのがミソ)。メモリ数と桁数の違いでミスを誘発させられた受験生はいそう。
力の分解は重力と逆方向に分解するだけで正答率は下がるのだが、今回は抗力がかかるのがミソ。『スポンジのへこむ大きさが同じ』この表現の意味することに気づけたか。難易度はそこまで高くはないが、正答率は最も低そう。
【1】基本総合
全て基本問題
ただ、個人的には(3)にひっかかりました(汗)
ぱっと見で「彗星」と勘違い。たぶんすぐ下に彗星の文字があったからでしょうが、まさか「流星」が出るとは思っていませんでした。
問題レベルとしては消去法で考えれば落とす問題ではないので、ちょっと正答率が下がるくらいか。
これが「流星」を記述する問題だったら相当正答率は下がりそうですが。
【2】地震と大地の力
(1)の海岸段丘、河岸段丘はそれだけで少し正答率が下がります。学校でスルーされていることがあるので、直前での確認必須事項。
(2)資料が長めの文章だったので少し正答率が落ちそう。文章と問いで出てくる場所が逆になっているのもちょっとだけイジワル。
【3】還元と定比例の法則
(1)bあまりに代表的な還元式なのですが、なぜか正答率が悪くなるのもまた然り。
化学式は分からないと決めつけてしまうと、こういった得点源を失うことになる。
【4】圧力と力
(2)(3)圧力は質量に比例し、触れる面積に反比例する原理を利用。実は完全にカブりの問題なのだが、出題形式を変えるととたんに正答率に差は出る。この分野を苦手とする生徒なら、(2)は正解できても(3)はまず正解できない。
【5】植物のはたらき=蒸散
全て代表的な問題なのだが、意外に(2)とかでも落とす生徒はいるだろう。
(4)これは新鮮味を感じた。茎の蒸散量を調べるための対照実験であり、対象とするもの(茎)が「ある」ものと「ない」ものを用意し、それ以外は揃えるだけなのだが、見たことがない問題なので、どうしてもオを選びたくなる生徒が続出すると考えられる。経験で解く生徒はできる子でも落としそう。
【6】中和とアルカリ
全て基本問題。アルカリ性になることにつられて、(3)のyでエを選んでしまう生徒がいるくらい。
【7】星の日周運動、黄道
これも全て基本問題なのだが、大問としての平均点数は低くなりそう。
(3)これは見た瞬間にヤバい!と思いました。言葉で太陽の黄道上の動きは『西から東』とは覚えているとは思いますが
うまくxの角度に誘導され、体感的にyでAと答えてしまう生徒が続出では?難しくはないけど、解けない良問かと。
(4)これも難しくはないのですが、位置関係が自分で作成できない(四季の位置関係の問題形式では解けるハズなのに)生徒にはまったく何のことかでしょう。
【8】生物の進化
本当の基礎問題。ここは必ず全問正解で得点しなければいけないところ。
【9】発熱量
ひねりはまったくなし
ですが、正答率的には(4)がどうしても落ちるでしょう。
『直列つなぎでは抵抗の大きい方に電圧がよりかかる=発熱量は大きい』
ここで多くの生徒が落とすでしょう。
全体として、後期の問題のイメージでした。
全て問いに対する答えがストレートで、思考を挟んではいません。
それでも必然的に正当率が下がる問題を多少折り込み、ひっかけ問題もあり
平均60点くらいを目指している感じ。
50後半はありえるかもしれません。昨年前期よりは大きく上がりそうです。