H30千葉前期試験(数学)

2018/02/16 投稿

昨日に引き続き数学を。

 

まずはの所感で言うと、作図がかなりやりやすかった。

もし作図を最初から捨てにしていた生徒がいれば、かなりの痛手。

【1】計算

今回は計算ミスを誘発する要素も少なく、絶対に落としたくないところ。

(2)も2乗がカッコの外なので間違いようがない。

(5)はルートの外にある2の処理でミスらないように注意するくらい。

(6)は(x+3)の共通因数でくくり出すことで瞬殺だが、展開してから因数分解しても正解なのだから、計算ミスだけはないようにしたい。

 

【2】小問集合

(2)が相対度数でなく、%で聞かれたのが驚きだったが、むしろ逆に正解率は上がった感じ。

(3)は投影図であることで作業が増える。

8cmを写して→三平方で長さを求め→面積を出して→高さをかけて体積を求める

この作業に意識が取られることで見事に1/2を忘れる生徒が多発しそう。

三角形→1/2

円→π

これは意識しなくても真っ先に頭に浮かぶようにしたい。

ルートが残る計算になるので、必然的に正当率は少し下がる。

(4)サイコロは表

そして今回は『和』なので数字を書き込む。

目で見える形で『素数』の数え間違いを防がなければならない。

(3)ほどでないにせよ、正答率が下がる。

(5)問題の作図。

Rが先に作図できることが分かれば簡単。

対角線=∠Bの二等分線

これに気付けた生徒も多かったであろう。

指示も『正方形BPQRを作図しなさい』であれば、ミスも誘発されたが

『3点の位置を示す文字P,Q,Rも書きなさい』と丁寧に書かれていたので、最低正答率が作図でないということが今年は起きるかもしれない。

 

【3】関数

(1)与えられた座標をそのまま代入するだけなので、間違えようのない問題。

(2)①Dの位置に注意するくらい。四角形O→B→C→Dなので、DはOの右に来る。

平行四辺形の残りの1点を求めるのは、意外に苦手にしている生徒がいるのだが(位置関係が分からない)

隣同士の位置関係が等しい(=対辺が平行である)ことをりようする。

今回はB→C(ー6)とO→D(-6)の関係が軸に並行であるので分かりやすかっただろう。

(2)②こういう面積の比較で、逆に共通部分に意識が向けられるようにしたい。

ともに台形の仲間である⇒高さが等しい⇒上底+下底が面積比になる

ことに気付ければ簡単。

斜め線の比はそのままx軸(y軸)に落として考えれば良いので

OAPD:OBCD=OA+DP:OB+DC=1+DP:4+4=3:8

よってDP=2となり

Pのx座標がー4とすぐに出てくる。

なかなか身につきにくいところではあるのだが、関数の図形問題は落とさず解けるようにしたい。

正答率は低く出るが、数字が親切であることもあり、トップ校では落とせない問題。

 

【4】平面図形

(1)昨年からだいぶ極端に易化した証明ではあるが、今回も三角形の指定もあり、かなりやりやすかったハズ。

合同を証明してから、対応する辺なり、角なりを言って二等辺三角形を証明すれば良い。

ただ、『二角が等しい』を選択した場合に、『底角が等しいので』と書き間違えないように注意。

結論が二等辺三角形で終わる形なので、そこには二等辺三角形は存在せず、二等辺三角形が存在しなければ、そこには底角が存在しないことになる。

(2)『3点を通る円の半径』という聞かれ方で違和感を感じるようになれば上々。

半径⇒直径が求まればよい⇒直径の円周角は90°=∠BGFが90°ではないか?

が着眼点。

そこからBGを結ぶと、DがBEの中点、CがEGの中点で『中点連結定理』により、∠BGF=90°が確定し、

さらにBG=12となる

直角三角形で12という数字にピンとくれば本物で

『5・12・13のピタゴラス数』で、丁度△BEFが二等辺三角形になるので瞬殺。

むしろ数字が親切すぎる感じ。

これが思いつかなくても、△DEFと△CEDの『相似』でEFを求める。もしくは、GFをxと置いて、△BGFの『三平方』(BF=x+8)を使う。

など、ルートが多数あるので、例年の極悪というまでの正答率にはなりようがない。

 

【5】規則性-数列

数列は書きだしさえすれば、(3)までは気合で何とか解けるので、ここまでは辿りつきたい。

(3)と(4)を解くには『階差数列』の知識が必要になる。

今回は

青紙(2段ごとに)1、3、5、7・・・と奇数ずつ増え方が増える

白紙(2段ごとに)2、4、6、8・・・と偶数ずつ増え方が増える

全体1、2、3、4、5、・・・と1ずつ増え方が増える

こういう数の並びを『階差数列』と言い、そのn番目の値は、そこまでの数の『和』となっている。

ので、n番目の値を出すには『階差数列の和』の公式が必要になる。

 

『階差数列の和』={初項(1番目の値)+n番目の項}×項数×1/2 

となる。

 

(3)初項は1、30番目なのでn=30、項数も30

総枚数=(1+30)×30×1/2=465

 

(4)上記式より

総枚数=(1+n)×n×1/2=1275

(n-50)(n+50)=0

n=ー50、50

よって50番目の白の総枚数が分かればよい。

2段ごとに変化するので、1段ごとなら25番目を考えればよい。

初項は2、偶数なので2n(25番目なので50)、項数は25

総枚数=(2+50)×25×1/2=650

 

全体的な難易度としては昨年や一昨年の後期くらいのイメージ。

平均点としては58点前後といったところか。

極端に難しい問題がなかったのと、面倒な計算もいらず、数字が親切だったので

トップ校ではかなり点数が出ているだろう。満点も結構出そう。