Time flies.
・『time(時間)』は数ではなく、量なので、数えられません。これを『不可算名詞』といい、複数形はありません。この場合、意味的に量があっても、単数扱いとなり、動詞に『s』がつきます(『三単現のs』)。時間を積み重ねてできる『時代』としての意味を表すときは、『可算名詞』として複数形で使うこともあります。(→in ancient times『古代に』)
・『fly(飛ぶ)』は語尾が『y』で、その前が『l』という『子音』なので、『s』がつくときは『y』が『i』に変わり『es』がつく形になります。このルールは名詞の複数形を作る場合にもあてはまります。
・本来、時間が『経つ』の意味では、『pass』を使い、『Time passes.』で『時間が経つ、時間が過ぎる。』という意味になりますが、この場合、『fly』を使うことで、『時間が経つのが(飛ぶくらい)ものすごく速い。』というイメージになります。これはことわざですから、『pass』で意味が通じても、『fly』が使えなくてはいけないことになります。
・また、『光陰矢の如し』との表現から、『Time flies like an arrow.』とすることも多いようです。『arrow(矢)』は『a』という『母音』で始まっていますので、『a』ではなく『an』を使います。ここでの『like』は『好き』という『動詞』ではなく、『~のような』という意味の『前置詞』になります。『前』に『置』く『詞(ことば)』というのは、逆に言えば、後ろに何か(名詞)がなければ使えないということですから、単独では意味を成しません。『like an arrow』と『矢のように』の英語と日本語での置く位置の違いが身に着くと、英語スキルが格段と上がりますよ。
・それにしても振り返ると時間は本当にあっという間です。充実しているときほど時間が経つのは早く感じます。学生時代はたくさんのことを吸収するときであり、人生で一番充実する時であると言っても過言ではないでしょう。その大切さは、人生は一度きりであることを考えるとことさらです。その大切な時期を共有できるこの仕事は本当に幸せだと感じます。