H31千葉公立後期入試(数学)

2019/06/05 投稿

先月末にH31公立入試の平均点が発表されました。

前期に関しては組合の予想とぴったり(スゴいですね)、後期は結果からも一昨年(H29)より5~10点くらい下を想定していましたが、実際はそれを超えて309.5点

前後期制になってからの最高平均点となりました。

社会が過去最高点の65.8点だったことが一番でしょうか。

 

第五中学の定期テストがやっと終わり、来週あたり個票が返ってきますので

その前に入試の回顧をしておきたいと思います。

正答率を確認しながら回顧すると生徒の傾向が如実に表れますね。

【1】

基本的にここでは落としてはいけないのですが

(2)2乗があるので、符号ミスが注意(ー2)²であればプラスになります。

カッコがついて(-2²)になっていると正答率が9割を切る

(3)は分配がマイナスになっているとやはり正答率が落ちる。

特に今回は分数が残る形だったのが、さらにミスを誘発したのだろう。想定ではこれが一番の低正答率(実際は2番目)

(4)和の形の連立方程式であればミスは少ない。xで揃えた生徒はミスも出たか。

マイナスの数をかけて足し算で処理するようにしてミスを防ぎたい。

(5)√7と√3が揃っているので、展開公式を使いたい【(xーy)(x-2y)=x²-3xy+y²の形】のだが

それでも4回かければ答えにはたどり着けるのだが、やはりルートの計算が練習不足のまま受験に臨む生徒はいるのだろう。これが一番正答率が低かった。

(6)いったん展開してまとめてから因数分解をするだけなのだが、操作が2つ以上重なる(練習の形と見た目が異なる)とできない生徒はいるのだろう。連立方程式より正答率が低いのは少し意外。

【2】

(1)これは面白い問題。

25.0という記録が中央値になるので、これ未満の記録が3つ(以上も3つ)になればよい(25.0未満は24.0と24.5の2つしかない)ので、25.0未満の数字ならどれでも解答(24.0しかない)になるだけの問題なのだが、経験したことがない問題になるとやはり考えられない生徒が割といることが分かる。数字の並び的に25.5が選びたくなる絶妙な問題。

(2)という上の問題より正答率が落ちるのが意外だったのがこの求積問題。

そもそも回転体がイメージできない生徒がこんなにもいる(3割程度)ということなのだろう。

図形を線対象移動する→対応する点を楕円で結ぶ→見えない線を点線にする

中1の空間図形でしっかり復習しておきたい(今回はトイレットペーパー型=大きな円柱ー小さな円柱)

(3)40+36+x=118

ブーメラン型として覚えておけば(定石)即答。

(4)図形的条件が加わるとこんなにも正答率が落ちるのだと実感。

半分以上はできると思ったが、3割しかできていなかった。

結果、作図よりも正答率が低いとは想像以上。

円に内接する直角三角形=円周角が90°=直径が必要が条件。

A以外の2個の点と3点で三角形をつくるので、5個中2個を選べばよい。

この組み合わせは5×4÷2で10通り(BC,BD,BE,BF,CD,CE,CF,DE,DF,EF)

その中で、ADが直径になる場合が4通り(残りの1点がB,C,E,F)、BEが直径になる場合が1通り、CFが直径になる場合が1通りの計6通り。

6/10=3/5が正答。

(5)過去の千葉の難関作図の面影はいまではないが

それでも今回は比較的難しい方ではあったか。

作図の問題では、作図の方法を考えるよりも、まず図形を書いてみることが大切(これをしない生徒が多い)。

そして接線ときたら、接点半径(中心と接点を結ぶ=接線と垂直)を書く。

これができれば正答に辿り着けるハズ。

Aからの垂線とABの垂直二等分線の交点が円の中心O